武蔵野美術大学造形学部デザイン情報学科

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20160617

【授業潜入】熱すぎる情報処理Iの授業最終回

6月のオープンキャンパスは終わってしまいましたが、もちろん授業は続いてます。特にデ情の1年生は、おそらく人生でもっとも熱い6月を過ごしているはず。それは今週から「デザイン情報学基礎演習I」その名も『課題発見』が始まっているからです(その様子は追ってお見せします)。

その一方で、4月から週1回で続いてきた「情報処理I」が今週でフィナーレを迎えます。その最後の実習はこれ。

大学案内や学科パンフレットで目にしたことがあるかもしれません。「あれって何やってんですか?」何度も何度も聞かれ続け、今年でもう13年ぐらいになります。今や「デ情の謎」のトップクラスは確実。

9号館地下展示室の広い床に、大量の麻紐(あさひも)をぶちまけて遊んでいるように見えます。でも、この1本1本には、ちゃんと意味があるのです。先週までの課題で、みんなは自分の写真1枚と、他の人から借りてきた写真3枚を組み合わせたウェブページを、12ページ作っています。写真を借りてきた人のページに対してリンクを張ると、ひとりにつき36本のリンクができます。そのリンクを麻紐に置き換えると、たった50人の貸借り関係が、このようにカオスなことに。

電子的情報的な存在にすぎないリンクを、物質に置き換えてみるととんでもないことになる、ということをカラダでわかってみよう、ということなんですが、とにかくやってる方は大変。麻紐に足をとられて転倒者が続出します。そして張り終わったら、リンク紐を空中に持ち上げます。

はい、これがお馴染みの場面です。だいたい1時間半でこの状態まで到達します。みんなが持ち上げている南京椅子は結構重いので、こうやって紐が空中にある時間は、わずか5分間だけです。最後は腕がプルプルしてきます。

紐がツギハギだらけでみっともないですか? 実はこれにはわけがあって、この麻紐は終了後すべて回収され、来年の授業で再使用されるんです。

毎年使い続けているので、すっかり結び目だらけになってしまいました。でもこの再利用が簡単にできるのが、麻紐のいいところでもあります。

あの超カオス状態に見えたのが、100個ぐらいの糸玉に戻っていくのに要する時間はわずか40分ほど。実はこっちの方が驚異的だと思います。

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