11期生 ムトウアキヒト Akihito Muto
今は、キャラストレーションとイラストレーションとアニメーションと絵本をやっています。
始めたきっかけは大学2年生のときにグループで企画展を開催しまして、そのとき、いろいろな作家さんにワークショップをやってもらって、そのときに展示会場で来場者を描いて作品に登場させるという企画を行ったことがきっかけです。そのときのお客さんの反応がすごく良くて、そこからキャラストレーションが生まれました。
来場者のリクエストに一発描きで応えることですかねぇ。来場者…お客さんを喜ばせることが何より大事です。
キャラストレーションの作品は、完成後にブログを必ず書いてます。そこで、登場人物となるお客さんとのエピソードや絵の中での物語を解説しています。
その場で描いていると絵が出来上がっていく様子が見えるので、人がどっと集まってきて、休めなくなっちゃうのがたいへんですね(笑)。
あと、絵の中のストーリーは、登場人物の描く場所をなんとなく分類してて、描いているうちに物語が自然と生まれてくる感じですかねぇ。子供を描くときはウルトラマンといっしょに戦っているように描いたりだとか(笑)…。
はらだかおるによるアートユニットuwabamiが商店街でキャラストレーション制作をしている様子。
エキストラを50〜60人ぐらい募集して、その人たちを絵本の中に登場させる絵本の作品が、9月26日に発売される予定です。(9月16・17・18日にアトレ恵比寿にて先行販売の予定です!)
絵本は、主人公のボンとハレトモが美術館に行って、そこで5つの美術作品の中に入っちゃうストーリーです。そこで、エキストラの人たちが物語のキャラクタとなって出会ったり、エピソードが巻き起こる感じです。
9月26日、ひさかたチャイルドから発売予定の絵本『ボンとハレトモのぼうけん しゅばばばばばばびじゅつかん』。なんと表紙にはムサビの名物職員の千羽さんが登場している。千羽さん(左) ムトウさん(右)
1年生のときは何か見つけなきゃなぁと思って…いろいろなことに挑戦してました。展示を企画したりとか…
2年生の夏にキャラストレーションは面白いって発見して、そこからはキャラストレーションから派生したイラストレーションやアニメーションの制作を続けてきました。吉祥寺の路上とかでもやりました。冬は寒くてやってなかったんですけどね(笑)…。
3年生のときは、アトレ吉祥寺で震災のチャリティイベントでキャラストレーションをやったり、横浜のノースポート・モールでキャラストレーションをやったりして、広告ポスターにも使われました。同じ時期にアトレ吉祥寺から1周年アニバーサリーフェアでキャラストレーションをやらないかと声がかかり、それもやらせてもらったりしてました。
4年生のときには、いろんなデパートで活動してました。卒業制作でも今までの活動の延長でもあるのですが、今泉ゼミで、総決算的な作品を作りました。今泉パワーのおかげでもあります!
卒業制作展示会でのムトウさんの作品展示会場の様子。
きっかけが満載な学科です…かっこよく言ったら、気づきがいっぱいある学科(笑)。授業では、1年の時の「課題発見」で、買う人・お客さんの立場で喜んでもらえる作品づくりについて考えるようになりました。予備校時代はなんとなく自分でかっこいいなぁと思う作品を書いていたんですけどね…
ぼくは2年生のときにキャラストレーションが面白いなぁと思って、昼も夜もやり続けてて、ある日、長澤先生に「路上でこちょこちょやっててもしょうがないよ…もっとでかいことをやれ…」って言われてショックだったんですけど、でもやり続けました。自分がやっていることにいろいろな意見が出てくるかもしれないけれど、自分が面白いと思うものから逃げないで、やり続けてほしいです。
…実は、長澤先生は学長に就任し、学長室にムトウさんの大作を飾っていました。長澤先生がムトウさんの学生当時に話した言葉は声援のつもりだったのかもしれませんね…
むとう・あきひと
ムトウアキヒトと、はらだかおるによるアートユニットuwabami(ウワバミ)で活躍中。
街角で出会った人たちをキャラクタライズして絵の中に物語として登場させる「キャラストレーション」という独自のライブペイント技法で作品制作している。また、イラストやアニメーションも制作し、数々の賞を受賞。