2017年
-温かみのあるインタラクション-
大佛 茉由[白石ゼミ]
私は「炎」と「言葉」をテーマに人々のホンネを可視化し、炎で燃やして浄化をさせるインタラクションデザインを作成した。人は夜寝る前、ネガティブになりがちだ。そんな時、今の10代~30代はTwitterなどのSNSに思わずつぶやいてしまう。古来、人は火を起こして暖をとったり、囲って仲間たちとコミュニケーションをとったりしていた。SNSに現れるホンネを「お焚き上げ」し、スッキリとした気持ちで明日を迎えてもらうのが目的である。
ろうそくの炎を見つめていると心が落ち着くことや、神社の行事の一つである「お焚き上げ」をヒントに、Twitterでつぶやいた言葉を自作の投影装置(水蒸気スクリーン)に投影し、浄火させるような動きを付けたインスタレーション作品。プログラミングで制御するモーショングラフィックとインターネット上の言葉(つぶやき)にリアルタイムに反応するアプリケーションの研究を積み重ね、一貫したテーマ・コンセプトで快適でかつ安全に動作する完成度の高い作品として具現化している点が高い評価を受けた。(白石 学)