武蔵野美術大学造形学部デザイン情報学科

1期生・酒本 康平 KOHEI SAKAMOTO

デザインの多様性を体感する

現在のお仕事について教えてください。

株式会社ブリヂストンに勤務し、主に視覚コミュニケーションの領域の仕事をしています。商品のパッケージ、ロゴマークのデザインからブリヂストン全体のイメージに関わるものまで、幅広く自社のブランディングに携わっています。

新設のデ情を受けた理由はなんだったのでしょうか?

父が彫刻家だったということもあり、僕も何か物を作る仕事をしたいと思っていました。でも、特に何をやりたいという具体的なビジョンがあったわけではありません。受験の動機は新設学科だったから、程度のものだったと思います。


2013年カレンダー「MOMENTARY」 東洋インキSCホールディングス株式会社

実際に入学してみてのデ情の授業の感想などを聞かせてください。

デ情はムサビの中で唯一、高校の情報の教員免許が取得できます。そのための単位履修や教育実習、またデザイン事務所へのインターンなどで多忙でしたが充実していました。4年次も卒業制作にかなり時間をかけたため、卒業までとても忙しかったことを覚えています。

授業以外ではどういった学生生活をおくっていましたか?

学生の頃に興味があったことのひとつが教育で、造形教育研究のサークル「アトリエちびくろ」に所属していました。毎月の活動以外にも、夏休みと春休みに子供達と一緒に合宿をしながらワークショップを行うなど、学科とは全く別の頭と体の使い方をするのがいい気分転換になっていたと思います。

卒業制作の内容についてお聞かせください。


「typenaut」 2003年卒業研究・制作(優秀賞受賞作品)

卒業制作は、僕がタイポグラフィとグラフィックデザインについて研究した内容を、まさにその研究に基づいて実践し、書籍に編集するというものでした。僕が研究した内容について「第1期生から後輩に向けて贈る教科書」というコンセプトでまとめ、最終的に卒制展で書籍化し販売を行うまでの過程すべてを卒業制作としました。

学生たちにアドバイスをお願いします!

デ情は他の学科と比較して、デザインという領域の広さや多様性を体感できることが一番の特徴だと思います。その中で自分は何を究めるのか、固定概念にとらわれず、欲張って多くのことを経験し、自分が志向するクリエイティブを見つけてください。

さかもと・こうへい
1977年生まれ。
武蔵野美術大学デザイン情報学科卒業。
凸版印刷株式会社にて企業広告などのアートディレクションを担当し、国内外で受賞多数。2013年より株式会社ブリヂストン イノベーション本部 デザイン企画部。

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