武蔵野美術大学造形学部デザイン情報学科

3期生・小野 生 SEI ONO

柔らかさと しなやかさ

2016年5月、デザイン情報学科の公式Webサイトがリニューアルされました。このWebサイトは、企画・デザイン・コーディングまでをWebデザイナーで活躍している3期生の小野生さんが行いました。

現在どのようなお仕事をされていますか?

今はフリーランスでWebデザイナーをしています。また、デザイン情報学科の1年の授業「デザインリテラシー」の非常勤講師も担当しています。

Webサイトは今までいくつぐらい作られてきましたか?

数えていないので…なんとも言えないんですが、100前後は作ってきたと思います。

今まで作ったWebサイトで、印象に残っているサイトを教えてください。


●クイックピクト
Web上で32のユニットパターンを使って、ピクトグラムを作成することができる。
※ウェブ授業のためurlは非公開です

ひとつは、武蔵美通信のピクトグラムのWebアプリケーションです。
今まで紙を使って行われてきた課題をWeb上で製作し提出できるものを開発しました。Webメディアにしたメリットしては、切ったり貼ったりするときの失 敗はもちろんないですし、アイデア出しをストレスなくやれることかと思います。
通信教育課程ならではの課題を作成して郵送で送り、講評を受ける工程を、すべてWeb上で完結できる可能性を目標にして制作しました。


●人口減少
書籍『人口減少×デザインーー地域と日本の大問題を、データとデザイン思考で考える。』 (筧 裕介 (著),英治出版,2015) の内容に基づいて、モーションダイアグラムとして表現されている。
http://issueplusdesign.jp/jinkogen/

ふたつめは『人口減少』という未来の人口減少予測ができて、同時に現在の人口との比較が一目で可視化できるサイトです。
自分が住んでいる地域の人口減少を知るだけでなく、全国の人口減少の比較もできるようになっています。このサイトで、苦労した点は、統計表のダイアグラム化で動きを出した点とデータベースと連動しているのでWebデザイン以外で要求されるテクニカルな知識も必要としました。とくに、ダイアグラムの動きで は、心地よく反応しスムーズに動いて見えるようにした点は、苦労しましたがよくできたなぁと思っています。

このたび、学科Webサイトを構築していただきましたが、どのような点を工夫されましたか?

デザイン情報学科って、なんとなく中途半端な立ち位置って思われがちなんですよね。武蔵美のなかでは歴史が浅いですしね…でも、デザイン情報学科って、その分、いろんな学科のいいとこ取りをしたような柔軟さがあると思うんです。そんな、印象をWebサイトで出しました。Webを見た人にそんな柔らかさやしなやかさをもった学科の印象が伝わるといいんですけどね。

デザイン情報学科でどんな学科だと思いますか?

実は、今でもデザイン情報学科ってどんな学科って、一言で言えないんですよね…でも、卒業してから思うには、どんなデザイン情報学科ってどんな学科って考え続けることが大切なんじゃないかって思ってます。きっと、僕の同期生たちに、聞いても、同じ答えが返ってこないと思います。
自分で課題を発見して、どう解決するかを自分で提案していくことを4年間考えさせられたけど…それぞれで違ってていいと思うんです。
でも、入学前は視覚伝達デザイン学科に行きたかったんですけどね…結果、デザイン情報学科に行くことになりました。他の学科を経験したわけではないけれど、入学してからも、卒業して今になっても、ほんとうにデザイン情報学科で良かったと思っています。でも何が良いかって言われても、それまた困るんですけどね(笑)。

卒業生として、在学生や、これからデザイン情報学科を志望している受験生に向けてメッセージをお願いいたします。

もちろん、勉強することも大事ですが、ぼくが、本当に大事だなぁと思っていることは、大学で友達と過ごした時間です。自分の本当に好きなこと、得意だった ことを、仲間でとことん追求するって、本当に時間が必要なんですよね。そんな時間って、高校生の時でも、社会に出てからでもなかなか無かったんですよ…。 大学に入ったら、ぜひ、仲間との時間を楽しんでほしいです。勉強って意外と大学卒業してから、したくなっちゃうんですよ…(笑)。

おの・せい

2004年度卒業。現在Webデザイナーとして活躍中。また、本学科1年の必修授業デザイン情報学基礎演習Ⅲ「デザインリテラシー」の非常勤講師として、後輩たちの指導にあたっている。

トップへ