2017年
-Man is the measure of all things-
オルネラ ソル オルメショ[白石ゼミ]
ルネサンスの絵画の光や構図の要素を取り入れた写真作品と、現代技術を合わせたミクストメディアインスタレーション。
これらのポートレイトは、かつて肖像画が社会において貴重な役割を持ち、この世の成功と地位の描写として価値があった頃の、非常にユニークな形式の古典芸術の影響を受けている。
ARは過去と現在を繋ぐ架け橋として働き、観客をデバイスを通じて古典芸術が技術と作用して命を吹き返すもう一つの現実へ誘います。
西洋の肖像画における光の表現や構図を研究し、現代人のポートレート写真に活かす撮影に取り組み、AR(拡張現実)としても鑑賞できる作品。スマホやタブレットPCを通して写真を鑑賞すると、写真の中の人物が動き出し、光の方向が変化する。膨大な絵画的写真表現の研究成果を一群の作品として昇華させ完成度の高い作品として評価された。また、その高い完成度を損ねることなく、ARで写真に動きをつけインタラクティブな写真の鑑賞方法を提示している点も高い評価を受けた。(白石 学)