2024年
うつ病患者の無気力を改善するためのフィットネスゲーム制作
アン ジスゥ [大石ゼミ]
憂鬱感を抱える人は、認知機能の低下を示す傾向があり、
些細な行動であっても多くのエネルギーを消耗してしまうため、業務効率の低下を招くことがある。
このような状態で周囲から叱責を受けると、自己評価が下がり、自信を喪失し、
より深刻な憂鬱状態に陥る危険性が高まる。
本研究では、このような悪循環を断ち切るための補助手段として、
特に若年層の憂鬱感に起因する無気力状態の改善を目的としたフィットネスゲームを制作する。
本作は、若年層の人々の憂鬱感に対して高い問題意識を持つ作者が、医療関係者との意見交換や綿密な事前調査を重ねて開発した作品である。親しみやすいキャラクターや魅力的なグラフィックに加え、独自に構築されたゲームシステムの完成度も高い。まだ病気ではないが、健康とは言い切れない「未病」の状態にある人々を対象としたゲーミフィケーションの有効性を示しており、新たな医療的アプローチとしての展開が期待される。(大石啓明)